鼻の穴が見えやすい鼻
鼻の穴が見えやすいのは鼻が短くて鼻尖が上を向いているのが一番の原因です。この短鼻に比べると頻度は少ないのですが、鼻翼の厚みが薄く鼻孔縁が上方(頭側)に引きつれているタイプも鼻の穴が見えやすくなります。もう一つ、鼻の穴が大きく小鼻が張り出しているケースでも鼻の穴が見えやすいと言えるでしょう。
見えやすい鼻の穴の修正術
鼻の穴を正面から見えにくくするには、鼻の穴が見えやすくなっている原因に合わせて術式を選択しなければなりません。1)短い鼻には鼻中隔延長術、2)鼻孔縁の引きつれには鼻孔縁形成術、3)大きな小鼻には鼻翼縮小術が適応です。
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1)鼻中隔延長術 :
短鼻を修正するには鼻を延長(鼻中隔延長術)するより他ありません。鼻の穴の中には鼻腔を右と左に分ける鼻中隔という壁が存在します。鼻の中に指を差し込んでみると、鼻の穴の入口から1pほど奥に堅い板が触れます。これは鼻中隔軟骨といわれる固い壁ですが、鼻を上方と後方から支える役割をしています。つまり、鼻中隔軟骨が小さいと鼻は短く、鼻尖は低くなります。短鼻ではこの鼻中隔軟骨が短くて鼻の奥の方で終わってしまっています。この鼻中隔軟骨に軟骨を継ぎ足して長くすれば、鼻は下方に延びて鼻尖が下を向き、鼻の穴は正面から見えにくくなります。
鼻中隔延長術に用いる材料 :
鼻尖を押し下げるのに人工物(プロテーゼ)を用いると、皮膚が破れてプロテーゼが露出する危険があります。従って、鼻中隔延長に用いる材料は自分の組織である軟骨が適しています。使用する軟骨は鼻の穴の奥にある鼻中隔軟骨、耳の軟骨、あるいは肋骨の内側にある肋軟骨の3者から選択することになります。
鼻中隔軟骨は鼻腔内の粘膜を剥がして採取します。外から見える傷跡は残りません。しかし、短鼻の症例は鼻中隔軟骨が小さいために短鼻になっているわけですから、採取できる鼻中隔軟骨の大きさが小さく、十分な延長をすることができません。
耳介軟骨は耳の後面の溝に沿って皮膚切開を加えて採取します。耳の後ろの傷痕はほとんど目立ちません。どの症例でもほぼ同じ大きさの軟骨を採取することができますが、大きさは2p×3pと限られています。また、耳介軟骨は軟らかくて折れ曲がりやすいうえに、もともと弯曲しています。そのため、耳介軟骨を用いた時には鼻尖を伸ばせる長さが制限されます。鼻尖の皮膚が硬くて伸びにくい症例では鼻先が曲がる危険があります。
肋軟骨はバストの下の溝に沿って3pの皮膚切開を加えて採取します。バストの大きな女性では術後の傷痕がバストの下に隠れます。肋軟骨は十分な長さが採取でき、硬さも硬いため、鼻尖を5o以上延長する必要がある症例や鼻尖の皮膚が硬い症例に適しています。鼻尖に手術を受けて瘢痕ができている症例や、プロテーゼの皮膜拘縮のために短鼻になっている症例では肋軟骨が適しています。 |
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2)鼻孔縁形成術
鼻孔縁が上方に引きつれて見えるのは鼻孔縁の表側(皮膚側)と裏側(粘膜側)の皮膚が少ないのが原因です。鼻孔縁を下方に引き下げる(鼻孔縁形成術)には皮膚を継ぎ足す必要がありますが、表側に皮膚を移植すると傷が目立ちますので、鼻腔内(裏側)に継ぎ足します。皮膚だけでは術後に縮んでしまうため、耳から皮膚と軟骨を一塊として採取して貼り付けます。
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3)鼻翼縮小術
大きな鼻の穴は、鼻翼縮小術によって鼻翼を切り取って、小さくすることができます。鼻翼の外側を切除するか内側を切除するのかは鼻翼(小鼻)の張り出している形によって決まります。この選択を誤ると効果が悪いだけでなく、不自然な形の小鼻を作ることになります。
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L型プロテーゼを用いた隆鼻術
横顔で美しい鼻の輪郭をつくるためには、鼻根部だけでなく鼻尖部も高くする必要があります。L型のプロテーゼは鼻根部と共に鼻尖部も持ち上げるようにデザインされています。しかし、L型のプロテーゼで鼻尖を高くすると、鼻尖は前に押し出されると同時に上方(頭側)に持ち上げられて、いわゆるアップノーズになります。鼻先が下にたれたタイプの鼻にとってこれは好都合ですが、元々短い鼻は一層短くなります。L型プロテーゼの周囲にできた被膜が長年の間に縮んでくることがあります。これは、豊胸術の術後の被膜拘縮と同様の現象です。隆鼻プロテーゼの被膜拘縮が起こると、短鼻変形が進行してブタ鼻と呼ばれる鼻の穴が上を向いてきます。
また、短鼻変形とまでは言わないまでも鼻尖の最も高い位置(ピーク)が鼻尖よりも上方(頭側)にずれることは少なくありません。
フェイスリフト
フェイスリフトは顔のたるみやシワを取る若返り手術です。加齢変化によって皮膚が伸びて余ってくると皮膚にシワができてきます。余った皮膚を切除すれば、皮膚のシワは改善されます。また、加齢変化によって頬や顎のラインの肉が垂れ下がってくると顔の輪郭が崩れて、三角や卵形だった顔が四角くなってきます。輪郭の崩れは垂れ下がった肉を持ち上げるリフト術によって改善できます。この輪郭の改善を目的としたリフト術では皮膚だけを引っ張るのではなく、皮下組織も一緒に移動させることが大切です。それには、SMASと呼ばれる顔面の筋膜を引っ張るのに加え、リガメント(靱帯:顔面の皮膚と皮下組織を骨に固定している線維性の柱)を引き上げるのが有効です。リガメントを用いれば、耳前部の短い皮膚切開からでも頬の肉を強く引き上げることが可能であり、リフト効果の持続もずばぬけて長いことが美容塾の研究から明らかになっています。
フェイスリフトは顔の輪郭を四角から三角に変えるのに大変有効ですので、若い方にも輪郭や小顔手術の一環として応用することができます。
頬骨骨切り術
頬骨の出っ張りを解消するのが頬骨骨切り術の目的です。頬骨と一言にいっても、目の斜め下のチークのハイライトに相当する部分(頬骨体部)が前方に張り出しているタイプもあれば、頬骨弓と呼ばれる外側部分が外に張り出しているタイプもあります。一般的に頬骨を削るというのは前方の頬骨体部の出っ張りを削る手術です。この術式では外に向かって張り出した頬骨弓を改善することはできません。インフラクチャー法は頬骨弓の後端を切って内側に向かって折り曲げ、確実に顔の横幅を細くする手術法です。 |